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「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

INPEXとMEDCO

マセラ鉱区を射止めたINPEXは、和文では国際石油開発帝石株式会社と言う会社名でその名前の通り国際石油開発と帝石という二つの会社が合併した日本のトップの石油ガス開発会社である。資源エネルギ庁の資料では日本の自主開発比率は27%で将来40%を目指しており、主体企業にINPEX、三井(物産・石油開発)、三菱、JAPEX、JX、コスモ、出光、伊藤忠・丸紅・住商の名前が見えるが三井・三菱が御三家に食い込む感じで、インドネシアの土地においてもINPEXに続いては三井石油開発が活躍しているようだ。今年2月に三井石油開発がレプソルらと参加する南スマトラ・サカクマン鉱区のガス埋蔵量最大570億立方メートル、過去20年で最大とのニュースがキャッチされた。

国際石油開発はこの日本の開発10社合計の利益面でも投資額の面でも、50%を占める規模であるが、痛快なことに、前身は1966年設立の北スマトラ海洋石油資源開発である。この会社は一時インドネシア石油とか名前を変えていた。2004年にジャパン石油開発と統合し2008年に帝石と合併し現在の名称になっている。

合併された方の帝石はその名前の通り1941年設立の半官半民で戦後民営化されたが名前程のトピックスは知らない。

インドネシアでのプルタミナやPGN以外の民間開発会社はニュースではメドコ(MEDCO)位しか目にしないが、Medcoは1980年Meta Epsi Pribumi Drilling Company (MEDCO)として設立、1992年東カリマンタンTesoro取得、1994年上場、1995年Stanvac Indonesiaを取得、南スマトラで石油を掘り当て財をなした言わば新進である。創始者のArifin Panigoroの純資産は2006年,$815milの第9位であったが2018年$655百万で46位である。2001年弟のHilmi Panigoroが社長に立って更に名前を挙げて来た歴史があり三菱が資本参加したこともある。株価でみると2007年Rp6,000 超えのピークを見たがその後世界経済やアラブの問題等で下降2015年に500のボトムを打ったあと、今、回復途上にある。この動きは原油価格の動きとも似ている。2016年頃のニュースでは銅鉱石、金鉱、水処理などで大口取引を得ている。南スマ以外ではナツナ原油Bブロック、Tarakan、Acheの原油block、スラウエシSenoro LNG、Sarulla地熱が知られている。