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「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

インドネシア首都問題の真髄

Keadaan Dalam masalah pemindahan capital
インドネシアの首都移転問題が遂に候補地迄殆ど確定して現実味を帯びて来た。東カリマンタンのサマリンダとバリックパパンの中間地に位置する3郡でその一つの名前がクタイカルタと言うそうで意味深ながら、いずれ首都名も空港名も国際的に意味ありげに付けられるのであろう。少なくとも中銀や財務省を除く政府機関が移転しジャカルタは経済の中心ととして存続はするので、まずは安心というか首都問題で更に課題を増やしたと言うことになろうか。単純に考えると首都移転のコスト(466兆)であるが、少し比較すると
大防潮堤(NCICD 17島・32km・2050年)は500兆ルピア、KEK(公式15ケ所、観光KEKは16ケ所)内10観光で500兆ルピア、MRT(420駅を完成とすると推定)は500兆ルピア、地盤沈下(毎年20cm、市域40%)のロスは毎年65兆、10年でも650兆ルピア、考えさせられるが、少なくとも市民は反対が9割だという。

f:id:nishimikyohei:20190903174923p:plain政府機関のみが移ることは国家公務員が移り住むと言うことでその人口は1.5百万というからそれ一つだけでも政令都市規模になる訳であるが、ちょっと気になり東京都比較して見たが日本にはそのようなデータに出会えず推定すると、日本の国家公務員数は27万人、平均所帯人員を3.5人と適当に置き、更に東京勤務者を85%とすると27x3.5x85%=80万人となるが、国の人口から見てインドネシアがこの数字の2倍あってもおかしくないことになる。東京は首都都市圏人口で35百万、ジャカルタは32百万と3位のインド・デリー27百万を引き離しているが、マニラ、ソウル、上海が続いている。インドネシアの問題の地盤沈下と交通渋滞は他の都市も同じような問題があるようだが、この部分では東京はある程度成功してきた先輩と言える。唯そうして作った都市も経年劣化のコンクリートゴミ溜め(緑化不足)化している。そうして多国を引き離す問題は一極集中そのものである。
ジャカルタには人類の力では及ばないかもしれない海面上昇というダブルパンチがあるが少なくとも温暖化が国際的に制御されて行くことが必要である。技術の進歩は加速度的に上がっている。そうした唯物的進歩でなく、精神的、心の共有で浄化されねばならない。人間が持って生まれた宿命で制御できないまま、地球の温暖化による前にAIにより破滅することも併せ都市問題それは取りもなおせず国家問題として取り組まねばなるまい。