今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

ダイヤモンドで戦後賠償

f:id:nishimikyohei:20201031094036p:plainアンタラ通信がオランダの占領時のダイヤモンドを返還すると言うのでWow!と叫びをあげたのに釣られて凄いことだと思ったが、これはドイツなども戦後処理済の事なので余り参考にすることでもない。そういえばオランダは350年のインドネシア占領のインドネシアが受けた損害苦渋に対し、長く放置したままで、むしろ、インドネシア独立の際、オランダが遺した資産に対し賠償を求めたとおりで、謝罪すらなかった。辛うじてつい数年前だったかブカシカラワン虐殺事件の未だ生きていた数名に対し始めて賠償することを決め、その賠償の際にオランダ女王がお詫びしたニュースに接したこと記憶している。
今回の決定はオランダの国立博物館Rijksmuseumが所有する4,000点(?)の内、取得の権利が無いもの約1,000点で現在元の所有者の確定作業をしているようだ。このダイヤは1875年バンジャルマシン・スルタン王から召し上げたもので36カラットだと言う。日本は占領地の損害は全て賠償が済んでおり、問題は朝鮮半島だけで、ここは当時日本の領土であったし、共に戦った仲間であるので賠償の問題は別の形で済んでいるものの、一部ごり押しの問題もあるようだ。中国は中国が賠償を放棄している。日本が満州などに残した資産があると日本人は思うのだろう。南京占領時停戦和解のタイミングがあったが、戦利品を叫ぶ国民一人一人、とその大衆感情を抑えられない軍人・政治家が道を誤ったことを思いだす。このダイヤのニュースの後、ふとGYAOでデカプリオ主演の「Blood Diamond」という映画が目に入り、2時間ほど手に汗を握ったが、最後のシーンの意味が解らなかったので、調べるとそれはキンバリープロセスというダイヤモンド取引の国際ルールの一つが成立した会議のシーンであった。ダイヤモンドの話題の種は尽きないが、全てネットを見るだけの話である。大分勉強させてもらったが、まずは55年目婚のエメラルドが先だ。

追記:オランダからの戦利品は今迄何度もあったようだ。ついこの3月にはオランダ女王Máxima女王が来イされたときに、ディポネゴロ王の金のクリスを返却している。ディポネゴロは1830年、反乱の矛を収める交渉の時だまされ捕虜になったもので、その時押収した宝物類は1968年にに戻したが、その中にはこのクリスは入れてなかったとか。。