今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

KPKに追われる汚職犯罪にまみれる人々

オムニバス法から多くの社会不安が噴出した感じでいそがしくなった。悪名高いオムニバス法とは言いすぎだが、社会の中でうごめく悪を憎む余りの勇み足だったと、一旦引いて、いずれまた分析に取り組もう。
f:id:nishimikyohei:20201117201034j:plain

KPK 汚職撲滅機関
<巨額な金がどこにいったのか不明なままジワスラヤ事件も終わったのだろうか、そんな筈はないと思っているそのそばで、昔終わったと思われていた事件の犯罪人が又メデイアに出て来た。その犯罪人とは国外逃亡のバリ銀事件のジョコ・チャンドラとガジャ・トゥンガルのヌルサリムである。
ジョコ・チャンドラについては
7/31 バリ銀事件(1999年)めぐる汚職罪で海外逃亡していたムリアグループ総帥マレー シアで逮捕される。
ヌルサリムについては
7/12 1990年代後半のアジア通貨危機時の銀行救済BLBIの返済を怠り国外逃亡しているGajah Tunggalの夫妻を見逃したKPK長官は無罪判決。
こうした汚職事件で国外逃亡したインドネシア人(多くは華人)は多く、逃げた先の豪州の獄中で病没した人もいるが。。。

ヌルサリムは一度はBLBIの救済金を完済した証明を受領寸前までいったが、その時の条件に養殖エビの工場の扱いがあった。この時までにタイヤ工場もシンガポールに、場合により売却させられる運命であったが、この条件を満たさず、逆にその工作にPKP長官を動かしたような経緯があったようだ。この最後の一点で、完済出来ぬまま、贈賄・着服したとして追われ、今は上海にいるとかである。
チャンドラは昔、パプアに逃げていたはずだが、今回マレーシアの警察に捕まり引き渡されたもので、多分メディアの論調は中国に期待しているもののようだ。チャンドラの扱いはどうなるのかはこれからだが、この文章を書いてる端から、イスラム急進派と大統領候補と言われるJKT都知事の接近など、次から次とニュースが飛び込んでくる。
この点である。オムニバスと大上段に構えて外資を歓迎するような法令より政治の体質が一番問題なのであろうと、今日は、時間も使い果たしたので一旦締めて置く。

追:2021年4月JOKOに判決 控訴するとか、一応先は見えたのでこれは終わりだ。
2021/04/06
 ジャカルタ汚職裁判所は5日、贈賄の罪に問われた実業家ジョコ・チャンドラ被告に対し、禁錮4年6月(求刑禁錮4年)の判決を言い渡した。ジョコ被告は控訴する方針。地元紙テンポ(電子版)などが報じた。