今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

日イのGoTo: Go far Together

f:id:nishimikyohei:20211230104004p:plain

2021年のインドネシア投資環境重大トピックスの一つにIT・スタートアップの成熟としてGoTo Groupの合併上場ニュースを挙げたい。

日本のGo-To 政策のGoToではなくインドネシアの二つのスタートアップ企業の統合である。日本のGo-To 政策のGoTo は日本独自の政策でGo-ToはGo to travelであり、“頼りのTravel”の意味だと言うので、流石考えた人は東大出官僚だと感心した。

インドシアでGojekとかStart-Up とかの文字が躍ったのは、小生的には2017年頃Uber、Grabなどと割り当て規制のニュースが有ったので既に人気で市場を支配していたのだろう。
2018年にはゴジェック創設者がブルームバーグの「ことしの50人」に選ばれ、
2019年にはグローブ誌の2018年の150 RICHESTに仲良くGoJek(Nadiem Anwar Makarim)、Bukalapak (Achmad Zaky)、Tokopedia(William Tanuwijaya)、Traveloka(Ferry Unardi)のStart Up  4人が入っていた。
2020年は、ソフトバンク孫氏がAI投資に関心、ジョコウィと会談。
2021年はGojekに限ると1月には、ゴジェック、トコペディアと合併協議中と報道が出て、3月には、統合後の株式保有率はゴジェック60%:トコペディア40%の見込みで契約、5月に新会社GoTo Groupが発足した。発足後のGoToのCEOは Andre Soelistyo、社長に Patrick Caoだが、 Gojek はKevin Aluwiが経営しTokopedia はWilliam TanuwijayaがCEOであるとの報道から新会社は両者(+ Goto Financial の 3 Enterprise)を保有する統括会社の様だと推定した。両社への支援や融資、投資の話は多くその中で大手には、Alibaba Group, PT Astra International Tbk (ASII), Facebook, Google, Paypal, Sequoia Capital, SoftBank, Telkomsel, Temasek, Tencentがある。当然に新会社は上場するはずであるが、現在はJKTの他米国にも上場する見込みであり、その準備と言うか予行・IPOをやっているようだ。それはアブダビの投資会社ADIAが4億米ドルの投資でGoToのIPO前の資金調達を主導しており、重複するがその情報では、ADIAは、アリババ・グループ、アストラ・インターナショナル、フェイスブック、グローバル・デジタル・ニアガ(GDN)、グーグル、KKR、PayPalセコイア・キャピタル・インディア、ソフトバンク・ビジョン・ファンド1、テルコムセル、テマセク、テンセント、ウォーバーグ・ピンカスに続く、GoToのグローバル投資家リストに参入する最新の投資家になるとある。
現在のGojekの評価額は105億ドル、Tokopediaは75億ドルだが、合併が完了すれば、評価額は350億ドル〜400億ドルになると言われている。競争相手のシンガポールのGrabは4月にSPC通じてナスダック上場を果たしたが、400億ドルの評価である。
GoToは年末までの上場にはもう日取りが無くなったようだが、If you want to go fast, you go alone; if you want to go far, you go together. 
So GoTo, basically, is go far, go together.” だそうだ。新年を迎える今、佳い言葉だ。

昔(2016年)、街で見かけたGojekの風景

f:id:nishimikyohei:20211230104727p:plain