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「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

インドネシアの勝者銀行の超自然的変容Jago Metamorphosis


急激な世界のデジタル化の中、2021年インドネシアでのGoToの出現に表現すべき言葉も見つからず“デジタル時代の成熟”と書いてしまったがデジタル時代に終点はなく、頂点を行く姿を表したものであった。そして日本の銀行もやっと変わってくれるかと期待がされるデジタル・バンキングの世界でも、インドネシアで魔物が出現した。それがBank Jago Indonesia Tbkである。

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Jagoとはインドネシア語でチャンピオンの意味であり、その株主の企業グループ名がMetamorfosis Ekosistem Indonesia(インドネシア経済システムの旧脱革命)で29.8%を保有しており、2番手がこれまたGoToのファイナンス部門のDompet Karya Anak Bangsa (GoPay)(民族の子等の力の財布)という会社だ。これまたGoToの、ファイナンス部門の会社である。この銀行は上場するまではBank Artosというバンドンを拠点とする小規模地方銀行であったが、2016年に上場に漕ぎつけJago bankとリブランドしたもので上場コードはARTOである。それは現在の監査役会長であるJerry Ng氏のデジタルバンキングを目指した変革異才に追う所が多い。
上場時株価Rp132で、総発行株数11.94億株の内約2億株を売り出し、今日までウナギ上りで、7月には高値Rp17,950を付けまだRp17,000
を維持している。今、彼の名前をForbes誌の富豪リストに尋ねるとこの3~4年で、彼の純資産は毎年急増している。最初は6億ドルの44位で出現し、2020年には27億ドルの第8位にジャンプアップし、現在は47億ドル、ランキングにプロットするとインドネシア第5位になるのだ。
2020年のForbes誌は、データーセンターDCI社の3人の女性にフォーカスされていたので、小生のブログも3女性が先行し、Jerry氏の紹介は今日になったものだ。
彼はArtosに移る前はDanamon銀行、BCA銀行やBTPNなどを経験したベテランバンカーに過ぎなかったが米国での15分のUberタクシー利用からdigitalisationを銀行に適用することを思い立ち、アイデア共有のMetamorphosis Ecosystem Indonesia (MEI)社とArtos 銀行の買収から、この成功が始まったものだ。彼は2020年版Forbes によると56歳、ワシントン大学卒である。
会社(銀行)自体の時価総額も急伸し220兆を超えの5~7位には付けているだろう。
デジタルバンキングで富豪となった人に後一人アラジン・シャリア銀行の株主の一人、ジョン・クスマは、32位で純資産14億米ドルで富豪の仲間入りをしている。気になる日本の動きも胸躍るものがある。