今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

LGとバッテリーとは

 

昨日の続きで、次に控えしLGバッテリーの98億ドルのプロジェクトは、正確にはLGエナジーソリューションと現代自動車が、国営のインドネシア・バッテリー社とコンソーシアを組み、EV向けバッテリー・セル工場を建設すると言うもので、2020年12月BKPMが発表したものである。

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その後2021年9月に、Hyundai Motor Group とLG Energy Solution だけでカラワンで、EV用バッテリー製造工場の建設を開始した。この鍬入れ式にはジョコウイ大統領も招かれていたが、こちらの投資総額は11億ドル、24年上期稼働、約1千人雇用の計画であったものである。バッテリーはリチウムイオン、現代と起亜向けで年産能力は150,000個:30GWhである。これは先の国営とのコンソーシアム案件の先行する部分とされ、この覚書にある、バッテリーの部材となるニッケルの製錬所を北マルク州に、正極材やセルの製造拠点を中ジャワ州バタンに建設する予定の部分は、国営の鉱業持ち株会社MIND.ID(旧名イナルム)、鉱山ANTAM、電力PLN及びPERTAMINAが別に行うのだろうか。このコンソーシアム案件は当初から日本・中国など他国にも参加を呼びかけていた経緯があり、丁度具体化しつつあったLG / Hyundaiが使われたのではないだろうか。いずれにしてもこの国営の進める部門はEVのバッテリーの必須不可欠の部分であるので進展に問題はないだろう。

このLGの工場土地330,000m2のロケーションをGoogle Mapに訪ねて見た。製品を納めるHyundai Motorは先日示した通りであるので、同じブカシ地区かと思うと、そうではなくカラワンである。しかしよく見るとこのHyundai Motor工場とLG Battery工場は地区的には隣り合っているようなものであった。しかしその間をブカシ・カラワンの県境が走っており且つ県境はCibeet河に沿っていて両者の距離は5kmもあった。橋は渡れるか、洪水は大丈夫かちょっと心配である。 LGのロケーションは多分中国系の工業団地なのかKNIC(Karawang New Industry City 205ha)で5度ビックリであった。

所でこのEVのバッテリーを簡単にバッテリ-(Battery(Baterai)とかcell(sel))とか言われても小生には以下があり、コンガラガルが簡単にいうと以下の様になろうか
a.乾電池・使い捨ての電池(一次電池
b.充電池:例の、家庭の、携帯用蓄電、充電要
c.鉛蓄電池:例の車の、点火・始動、カーエアコン等の電装部品用、常時蓄電、英語ではlead-acid battery・SLABと言うか。
d.ニチウムイオン電池:これがEV(BEV)用バッテリーで二次電池で充電要、英語は lithium-ion rechargeable battery。
e.燃料電池:こちらはFCV用燃料電池、充電不要。但し水素ステーションで充填。 英語はfuel cell、例文で:Filling a fuel cell vehicle requires 50 cu. meters of hydrogen.

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水素から電気を取り出し得られた電気を使用するもので、その発電そのものを誰が担当しようとそれを利用するFCV用燃料電池はクリーンな電源を使用することであるので、これこそが究極のゼロカーボンの自動車となる。これは既にトヨタのMiraiと名ずけた車があり
2015年に既に世界初公開している。トヨタはBEVでも既に販売しており、韓国勢に比してコマーシャル戦略が見劣りしていたようだ。
2020年11月25日 トヨタ・アストラ、レクサスEV『UX300e』発売、東南アジア初、12.45億ルピアの販売開始現地ニュースがある。

FCV燃料電池は、エネルギー効率も高く、600㎞航続可能で水素ステーションでは充電するのではなく充填で今で言うガソリンステーションと同じである。これから水素ステーションを建設していかねばならないが、それまでのつなぎがEVであろう。今のガソリンが電気を使うとなると電力が足りなくなる。ここが自動車産業が発電企業に依存する図であり、この増える分をどうするのかの視点から、加筆修正も含め明日以降の考察ブログにつなげよう。