今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

日イの国際収支の行方 

 

次ぎの、「今日のニュース」は国際收支の話である。1~3月の経常收支迄の話であるが此方は素直に聞いて良いらしい。つまり貿易収支の黒字が、サービス収支の赤字と、所得収支の赤字をカバーして黒字を維持しえた。この黒字は7四半期連続と言うのがニュースのさわりであるが、このニュースには輸出と輸入の内訳が表示がなく、ネットされている。この黒字の原資をもとに、借り入れ金の返済か、投資するか、預金と言う運用の場面となる。

ここで、輸出・輸入を入れた以前の姿で、2022年実績をレビューし、日本と比較して見よう。

 

インドネシアの国際収支 単位: billion US$  

輸出      291.9 世界の25位、日本は$756bil故2.5倍

                                   (イは日本の 38%で言わば肩を並べるまでに)

輸入      237.5 世界の30位。日本は輸出額より多く堂々4位

貿易収支    54.4  世界の15位。日本は赤字で世界の170位なのだ。

貿易外     -26.3     役務の支払い。日本は金利・配当収入で赤字カバ

経常収支   28.1 世界の20位見当。日本は世界の8位。

外貨準備高   144.9 世界の21位(但し2021年末残) 日本は未だ第2位。

対外純債務   264.4 総対外借入債務は416.4。日本は世界一の債権国

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日イの国際収支を簡潔に言えば、日本の貿易収支は過去の栄光を忘れ3年連続赤字であるが、積み上げた金融・投資資産が生む所得で穴埋めし、余りはまた資産へと、また好循環となる。

一方、インドネシア貿易収支は黒字体質で、3年連続黒字の所、貿易外サービスの支払いや借入金利などを支払った後、余りを借入返済・準備金積み上げの途上にあると言えよう。

日本は赤字の拡大や所得の先細りが心配である、円安でまた海外所得の受け取りがふえることを喜んでいる日本の方が心配なのだ。