今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

インドネシア新首都の夢と現実

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新大統領宮殿 Neosantana



遠く離れた日本から2・3のニュースから見ているだけなので、このタイトルは現況とマッチしないかもしれない。と言うのは昨日のインドネシアの投資環境トピックスで“インドネシアメタバースへの道”とタイトル付けた、その内容に「ヌサンタラ」と決まった新首都を勝手にスマートシティ以上のスーパークラスと持ち上げたからである。新首都構想とメタ―バースを紐付けたヘッドラインが有ったので、早とちりしたが、その論述を今よく読むと、それはその筆者の皮肉った夢物語であった。
それをごく短く紹介すると、もし新首都をメタ―バース(架空空間)で構築すれば、全ての官公庁も全ての政府公務員の部屋も机もそこにあり、全て今の一人一人の家庭からそこに出勤できて政務も出来るというもので、さすればコストもかけずインフラの問題もなく、仕事や会議は自動記録され、文書改竄もされず、汚職も起こらないだろうというものであった。
新首都をヌサンタラと命名したことを含む法律はIKN法律と言うようであるが、8(?)政党の内PKSのみの反対を抑えて成立したようであるが、その実施はどうもジョコウイ大統領の任期もこれあるのか、まず政府移転リロケートありで、本来まずファシリティの建設ありではないようで、何もかもない中で先兵として行く公務員には同情しないといけないかもしれない。
上水、下水だけ考えても、どうするのだろうか。あの土地は地下水へのアクセスが困難な地盤らしいし、それ以上に雨を保することが出来ず洪水の恐れがあるとか、川は強い海の高波から海水の逆流で塩分を含む川になっているとか、石炭の地下の浅い鉱脈は頻繁に発生する山火事で常に火と煙に巻かれるとか、報道の幾つかを読むだけで大変なことが解かる。ジャカルタやその大ジャカルタ地域は経済の中心として残るので、企業と企業人には静観出来るが大使館は大変であろう。アセアンセンターは最近高層ビルを建てたばかりであるが、何もインドネシアの政府と密着せねばならぬ理由はないと言えるが、大使館員は大統領について行かねばならない。あの大統領宮殿に魅力を感じて行きたくなる人はいないだろう。この宮殿の設計は有名なバリのガルーダ像(GWK像)を設計した彫刻家、Nyoman Nuartaであるが何か古い時代を感じさせる。こちらの方が仮想空間ゲームに似合っている。 さてさて、現実に立って一歩一歩と用心しながら進んで行ってほしいものだ。