今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

まだ蔓延?の結核 TB(C) 

お陰様で小生の周りではジャカルタを含め結核の罹病の患者の話は覚えがないので、ひとまずは騒ぐ必要はないが、タマタマ読んでいた小説で思わず感激したこともあった。田辺聖子小林一茶第1巻最後の句は“白露やあらゆる罪の消えるほど”というものであった。一茶20歳の頃、一茶に初めて自信をつけてくれた人は労咳に伏すおりよという若い娘で、数年ぶりに彼女を訪れた一茶は、彼女が17歳で亡くなっていることを知る。土産片手に行くはめになった墓地への道は草がむしていたが、その清らかさに心打たれるばかりだった。 おりよ!そこにタマはいるかい タマとは始めて会った時二人して助けた野良猫である。
その病気の労咳であるが、労咳とは明治期までそう呼ばれた結核の事で厚生労働省のぺイジには、「日本はまだ結核の低まん延国ではありません。」とあり意味はどっちなのと言いたくなる。
数字で示せば日本全国の2015年の結核届け出率は、人口10万対14.4と言うことらしくそれは全人口比約18,000人もいると言うことでまた死亡率は人口10万に辺り1.6ということらしい。だからまだ蔓延国にはなってませんと早とちるより未だ比率が目標の低い率になってないと悲観的に取るべき表現である。その見通しは2020年でも達成できないのでは心配されている。 ここでも届け出率(14.4)とか死亡率(1.6)が出ているが、それは %を意味するものではなく人口10万当たりの指数(人)であるのでちょっと取っ付き難い表現である。平たく言えば全国で18,000人が罹病しその内1,956人が死亡するということである。 おそろしいことである。
イギリス・ドイツ以下先進国ではこの率は10以下でアメリカでは2.8とゼロに近くなる。
逆に最悪あるいは蔓延国トップは281のカンボジアで次いでボツアナ、ミャンマー、フイリピン、ザンビアからインドネシアの127と続く。韓国が80、中国60であるが、これらの数字は年により異なるが、これらの国は蔓延トップクラスになるのだろう。インドネシアの名前が出たが、国土も広く、気候、流行時期もあろう。
なお日本の2015年の死亡者の1956人の内訳でその75%が80歳以上であり60歳以上で言えば97%となる。加齢体力、予防体制、世代により問題の中身は大分異なることと分析する。
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