今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

INALUMが頂点に、築かれた友好のモニュメントを再度



ジャカルタの日本コミュニテーで眩しい特異な光を放ったInalum(アサハン・アルミ)は今、資源大国インドネシアのキラボシ資源優良会社群を束ねるホールディング・カンパニーとなっている。

子会社を挙げると

  • ANTAMはでは世界の過半を産出するインドネシアのニッケルを担当している。

  • PT TIMAHは世界最大の錫の生産会社

  • Bukit Asam:世界5位の石炭大国の中でインドネシア3大大手の1角を占める。

  • 長く米国に採掘を認めた来た銅・金・銀のFreeport

  • そしてアルミ精錬のINALUM自身や元IncoのVale Indonesiaの持ち分

を持つホールディングとしてのMIND IDとなる。

INALUMは、今頂点に立ったの如き記述になったがYouTube ではその雄々しき生まれの記録を見ると何度も血肉躍ると言うか日イの男たちの血と汗が、身につまされ、いや最初から頂点に立っていたのだと感慨にふける。

電気の塊とも言われるアルミインゴットを作るために、自前の発電所を備えた精錬所で、発電はトバ湖に源を発するアサハン川を利用する。トバ湖は世界遺産となった世界最大のカルデラ湖で、直径100㎞、面積1,100㎞2で、中のサモシール島だけでもシンガポールと同じとなる巨大さだ。深さは最深530メートル、水面は海抜からは900メートルである。

ダムは調整ダムなど3ケ所あり、トバ湖と水面が同じ高さから、落差200メートルを吹き飛び落とす水速は250kmで、発電は地下発電で51.3万kwの発電を150㎞先のの港湾都市Kuala Tanjungに建設される精錬所と流域の住民の電力を賄う。

港を作り重量機械を橋梁道路を建設しながら山頂に運びスマトラ断層が作り出す岩盤峡谷をダイナマイトで吹き飛ばしながら水を仮止めし、強固なダムの地盤を確保しながら、地下発電のトンネルを掘り、又一方ジャングルの中、超高圧の送電線を敷設し、軟弱地盤の工場予定地の莫大な海砂による埋め立て改良し、プラントの建設、道路・上下水・教育・行政施設などの都市建設の9年間の、日本の技術者と、インドネシアの青年たちの労力が作り上げたもので、1975年開始から81年第1期竣工,84年全設備完成までのその折々の式典で訪れた故スハルト大統領の笑顔のすがすがしさが良き時代を彷彿とさせる。

(128) インドネシャ・日本共同事業 大水力発電とアルミニュウム工場建設大事業の記録「アサハンに築く 総集編」(再デジタル化) 岩波映画製作 - YouTubehttps://www.youtube.com/watch?v=PJvqFWrke7c

アサハン川の有望性は早くから着目され、植民地時代のオランダや戦後のソビエトもやりながら放り出したもので、日本は1972年の日本工営のフイージビリティ調査から、日本の5大軽金属アルミ精錬会社と7大商社が参集し一致団結し推進して出来上がったものである。アルミニウム精錬は年産22.5万tで、総投資額は4,110億円だった。そして協議がなって日本の持ち分は当初が90%、1978年には75%になり、1987年から59%と低減し、2013年に全額をインドネシアに譲渡する事となったものである。当時 ”日本とインドネシアの友好のモニュメント”として多くの感激を与えてきたINALUMは、今は又、両国の再生と飛躍へと奮起する史実として、築かれたモニュメントであることを忘れてはならない。