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「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

セメント企業の日イ比較

f:id:nishimikyohei:20200722105447j:plainインドネシアのセメント産業について2015年12月に論文を書いていたのであるが雑誌への収録忘れがあったみたいである。当時の世界のセメント産業の視点から見ると世界全体で40億トンに達しており、中国がなんと55%シェアの25億トンとダントツ、次いでインドが3億トンであったがあとは米国日本韓国ロシアなどが50-60百万トンで浮遊していた。そのグラフには中進国が対象になく、今インドネシアの当時の数字をプロットすると多分3位の63百万トン位になったのではないだろうか。
現在インドネシアのセメント産業は、国営のPT Semen Indonesia Tbk (SMGR)と PT. Indocement Tunggal Prakarsa Tbk(INTP)の2社が独占状態であり、SMGRは前者の生産量が42百万トンで、後者が25百万トンである。 他にCemindo或いはSaiamなどもあり、とっくに日本の抜いて世界3位、80百万トン以上であろう。 ただしIndocemenは名前からしても解かる通り、Sudono Salim創設のグループながら、今マジょリテイは独のハイデルブルグセメント社が持っている。
日本では現在17社の30工場があるが、合計は55百万トンと更に減り、トップは太平洋セメントで2位は三菱マテリアル、3位 住友大阪セメント、4位、宇部興産、5位 トクヤマとなる。聞いたことの麻生セメントは8位程度である。
日本最大の太平洋セメントは昔、秩父セメント小野田セメントが合併し更に、旧 浅野セメント日本セメントが合併したものである。生産量は15百万トンである。日本は1996年には合計1億トン迄伸ばして来たが、その時は中国に次いで2位であった。昔の日本の名門会社名を懐かしむようでは将来はない。少なくとも作業服を着ることが今必要だ。写真はCemen Gresikから借用した工場写真、セメントは掘っているのではなく装置産業なのだ。