今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

GHGの色々な量と色々な補足


先々週だったか、このカーボン・ニュートラルシリーズで、カーボンニュートラル対策の各論に入りたいがネットには色々専門的記述が多くお互いの関連性がなかったり、その矛盾にも圧倒されて、また戻されると原稿を書いていたがアップするのを忘れていたので重複を顧みずアップしておこう。
•    私のウエート考察ではまず、的である排出量であるが、2018年385億トンとしたが、これは再度タイトルや但し書きを確認するとEDMCのやエネルギー起源の二酸化炭素と書かれているのでGHG全体ではなく炭酸ガスのみと知る。
•    さすればその全体ではどうかと言うと、その数字は490億トンや427億トンがある。427億トンはWorld Resource Institute "CAIT 2.0" (2014年)出典で土地利用変化及び林業(Land Use Change and Forestry; LUCF)を除くとある。ここでは中国97億、米67、インドネシア8、日12と米の増加が大きい他皆若干増程度である。
•    490億トンとするのはIPCC AR5 第3作業部会報告書である。490億トンは49Gtと表記されCO2換算と明記している。日本は12.6億トンなのでどれをとっても大きくは変わらない。
•    490億トンの部門別内訳では農林・その他の土地利用 (AFOLU)が24%を占めており、427億トンで外されたLUCFをここでは含むことになろうか。しかし此処で初めて知る農業が的になることに驚く。
多分このAFOLUで排出されるものにメタンが多いとかGHG構成するガスの割合が国により異なってくるようだ。 レジ袋論と同じような論文でスイスの中の乳牛のげっぷに含まれるメタンガスを云々するものを目にしたが、確かに脱炭素は一人一人の細かな工夫が必要であるのではあるが、しっかり大雑把に全体を掴むには目障りの時間ロスとなるので、関係ない場合は、その罠に落ち込まないように注意したいものだ。
従いここでGHGのガスの構成を見ないといけなくなるのであるがGHGに計測できるものとして6種類、そして主なものとして一般に炭酸ガスが65%(化石燃料+森林破壊から11%)、メタンCH4が16%、一酸化ニ炭素N2Oが6%とか言われている。国により違いインドネシア熱帯雨林(泥炭?森林破壊か)やロシアは永久凍土(人為ではなかろうが。。)からかメタンが高い。逆に炭酸ガスインドネシア57%、ロシア61%であるが日本は93%となるように、先進国は高くなる。米中は82%である。

気候変動に影響する強度と言うのかGHGの炭酸ガス換算係数で、モントリオール議定書にさだめれているが、これは33種類もある。またウエート付けでかく乱させれらるが、メタンは炭酸ガスの26倍、CH4 は約300倍だ。以上一寸頭に入れておこう。

前回日本のGHG発生部門別で電力部門41%や産業 25%、運輸部門 17%を挙げたが世界の49Gtの発生部門別ではガラリと変わる。
直接排出量で換算すると、エネルギー供給部門(発電・熱生産+その他エネルギー)は35%、農林業・土地利用部門は24%、産業部門は21%、輸送部門は14%、建築部門は6.4%という内訳になっている。そして発電・熱生産を間接排出量で換算した場合、エネルギー需要部門に分配され、産業に11%、建築は12%を使用しているという。そうすると発電そのものが出すGHGはたった12=35-11-12になったのか、私は判らない。建築もセメントの事でなければ住宅・オフイスビル建築物なら日本版でいう民生業務になろうか。そして一番驚いた農業部門の24%についても日本版は産業に入っているのだろう、ここはやはり世界全体の事だから今は横に置いといていいだろうとの結論にする。
また水蒸気の赤外線吸収量は二酸化炭素やメタンに比べると桁違いに大きいらしくこの気候変動要素になるがこれも横に置くことにする。それに、もう一つフロンである。 上記GHG種目33 マイナス6はフロン各種でCo2 換算は万倍にもなるのが多いが多分代替フロンの代替を発見すればノーベル賞かもしれない。
これまでこのシリーズは以下を続けたが上記の部分は18日の後に続くべきものであった。

202203-05:日イのGreen Eco建設とプーチンの破壊
202203-16:新韓国大統領に期待しつつ、EVを学ぶ
202203-18:カーボン・ニュートラルの量的ウエート考察
202203-20:LGとバッテリーとは
202203-24:今ここ原子力が。。
202203-26:ロッテ石化コンビナートと日本のゼロカーボン対策
202203-28:部門別のCo2削減・ゼロ対策
202203-29:やっぱり韓国は強かった炭素戦