今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

今度こそ半導体で金メダルを!

3月の投資環境トピックスに掲げるべく以下のニュースを用意していた。
03/03 高電圧を流す分野で利用する「パワー半導体」米に次ぐ日本に韓中も。
そして忘却の2ケ月が過ぎ、偶々スマホに飛び込んできたニュースは佐賀大学での試作のダイヤ半導体の製作成功ニュースである。
ダイヤモンドを素材化した新パワー半導体で世界最高出力を記録したと言うもので大量実用化のめどをつけた特許を申請中と言う事である。
パワー半導体と言うのはLSI半導体ではなく、電力の制御に関わる半導体である。
脚光を浴びることが多いLSI半導体は演算や記憶の働きをするものであるが、パワー半導体は交流直流化、高圧化、充電などの機能で、電力ロスを抑える効果もあるある。
従来の半導体は両方とも、素材にシリコンが使っていたが、ダイヤモンド半導体はその効力が高く、シリコンの5万倍という高性能を出していると言うものである。LSIはこれにより6G 時代の通信基地局の建設、EV、発電、宇宙衛星に応用できるものである。
TSMIやサムスンインテルが世界を抑えているがパワー半導体には独・米・瑞が上位企業ながら未だ日本企業(三菱電機ローム他)が何とかBest10に入っているし、ダイヤモンド半導体に行く前の段階であろうガリウムを使用するVenture企業も育っているそうだ。
最近のアジアのニュースでは、韓国が素材を炭化ケイ素(SiC)で台湾はガリウムを狙った動きのニュースがある。
f:id:nishimikyohei:20210510100157j:plain佐賀大の素材別比較表をみてもダイヤモンドが抜きんでていることが解る。
この究極とも言われる素材で実用化を独占的に達成できれば日本の半導体復権は確実となる。

日本は近くはワクチンで敗残・脱落を味わったが、世界一であった半導体(前世代)も政治・行政のかじ取りの失敗でその座を失った。ワクチンはあきらめたのか、自立宣言も政治家からは聞こえてこないが、今度のダイヤモンド半導体では、日本政府も屈辱の金メダルを取ってほしいものだ。