今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

海洋汚染ランキングとプラステック課税、日イの差

ジャカルタとバリの省令によるレジ袋禁止に続く話として、スリ女史大臣は全国に適用される法律として人体に及ぼす汚染に対する課税制度を提案した。

まず廃プラスチィック問題に対しては、関税総局が生産者と輸入者にkg当たりRp30,000 の課税を行うことにするが、これによりプラスチック袋換算では、1枚のコストがRp500(4円)程度となる。これによりプラスチック消費は50%削減され、且つ1.6兆ルピアの税収となるそうだ。インドネシアは世界で2番目の海洋汚染国で、プラステック排出は年1.3百万トン。その内70%が埋め立てに廻り15%が河川・海洋放棄となり10%程度がリサイクルされるとも報道に言う。
同時に大臣は化石燃料からのCo2 削減の為、電気自動車以外の車両に複数・多重課税する計画で、また糖尿病(diabetes)に対して甘味飲料にも課税することの立法化を進めると報じられた。
JP誌だったと思うがこれだけのことで、1.3百万も少なすぎると思ったので、他の情報を探ると世界のプラごみの海洋投棄は、ジョージア大学の調査では、1位の中国が8.82百万トン、2位のインドネシアは3.22百万トンが海洋に行くと発表されていた。これだと海洋放棄の比率が非常に高いことと推定される。

最近の日本の統計ではプラスチック生産量は9.4百万だがその時、0.8百万がロスとなるそうだから生産に廻るのは8.6百万、生産したものは消費排出されるのでこれが廃棄量と理論的に一致する。このプラスチック廃棄量の処分は日本ではサーマル処分という区分の焼却が57%の5.3百万で、リサイクルが25%、未使用18%である。リサイクルの内中国などへの輸出が17%もあるので本来のリサイクルは8%に過ぎない。サーマル処分というのは発電や熱回収されるものである。未使用の区分に入るのは18%で、多分ここにもろもろの焼却残滓と共に埋め立てにされる埋め立て処分がはいるのだろう。

日本の統計の処分形態の中には海洋投棄とかはない。生産量と上記処分量の差があればそれが無断放棄から海洋汚染につながるのであるが、同じ量で有るので海洋投棄も発生してない理屈になる。
しかし 埋め立てであっても、プラごみはいつか溶け出し、流れ出すように、生産と処分量の見えない差も、事実としてとして川から海へと流れだすのであろう。日本も海洋汚染ランキングではちゃんと顔をだし堂々第30位である。

インドネシアの処分には河川・海洋処分の区分が堂々とあるのは、余りに正直すぎるが、

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かように、海洋汚染第2位で、また埋め立て地が埋め立てでなく巨大な山塊となっている問題もあり、インドネシアは今、日本の例を学んでいるようだ。多分、分別回収とかサーマル処分技術が優れているのであろうか しかし、本来のリサイクルは低い率であるので、威張れるものではない。むしろ課税などインドネシアの方が進んでいる。

追:2019年のインドネシアのプラスチック消費量は5.9百万と報道された。(2020年1月)