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「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

シンガポール政府ファンド・テマセクの力


先週17日にマイ・ブログ“ジャカルタ新旧”の「Ascottから Capitalandへ」で紹介したCapitalandは日本への三つの会社形態で進出しているが、シンガポールのテマセックという投資会社の子会社である。テマセクと言うのはウィキにもある通り、シンガポールの政府が所有する投資会社(ソブリン・ウェルス・ファンド)である。2012年3月の時点で380人の従業員がアジアを中心に1980億SGD運用しているとある。シンガポールの言わば国営優良会社の御守りの面もあるようにも見受けられるがTrustが主となろうか。シンガポールパワー(100%)、メディアコープ(100%)、PSA(100%)、SINGTEL,SINGPOSもあるがシンガポール航空(56%)やDBS銀行(30%)など優良企業を有している。この不動産のCapitalandは40%保有し他にKeppel(21%)もある。しかしこうした国内投資は全体の30%程度で国外投資の方が多いのである。
Temasekと言うのはシンガポールの古称らしい。シンガポールはこうした政府資金の運用投資会社があと1社GICと言うのがあり、巨大な利益を上げている。多分こうした利益が更に儲けの投資として本当の投資プロが運用して言うのであろう。Temasekは1974年設立の歴史があり、2019年のポートフォリオはS$3,130億で15会社(Stock)と10のTrustで10年前はS$1,830億であった。
これをソブリン・ウエルス・ファンド( SWF)というが原資は石油など資源収入や外貨準備である。日本は莫大の資金はあるが、稼ぎ出す専門プロが居ない、或いはその高い報酬が出せないとかでまだ設立されていない(或いは別の形でもっといい成績をあげているのだろう)。
インドネシアはオムニバス法の一環で設定されたのを記憶している。
ちなみに3国の外貨準備高を比較してみると、日本1.4兆ドル、シンガポール 4,250億ドル、インドネシア1,449億ドルである。
Capitalandのインドネシア不動産分野への投資状況は前回ブログで総覧したので、次は、今迄散見したGICやKeppelランドも纏めねばならない。