今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

植民主義・占領国の責務・謝罪

オランダのルッテ首相が月曜にオランダのテレビで、250年に渉る奴隷制度でやったことについて謝罪した。

オランダは栄光の時代と言われた1602年東インド会社(VOC)設立の後数年後、奴隷の売買貿易も始まった。

奴隷狩りは黄金海岸(今のガーナ)から、或いはマダカスカルからケープタウンを経て南米に送られたが、当時英国東インド会社共々、行われたようである。 

オランダは南米の北海岸のスリナムを確保し、プランテーション労働に使役した。

スリナムとは、オランダが保有していたニューアムステルダム(NYK)と交換して取得したもの。その後、プランテーションの労働力不足を補うため中国南部・インド・中東やインドネシアからも移民を受け入れて多様な国家となっているが、今以て公用語オランダ語である。1957年自治権を得たが、2度程の軍事クーデターや赤化の恐れもあったが、今はアメリカとオランダが援助している。

そこからカリブ海に浮かぶ幾つかの島々キュラソー、アルバ、サバなどもオランダ領であって、現在は自治権を与えられている状態の様だ。

奴隷制度は1863年廃止(注:リンカーンの解放宣言)されたが、スリナムでは遅れて1873年7月来年150年目となり、何故今なのかが取りざたされる。

今迄ずっと懸案と言えば懸案だったのか、そして委員会による272頁の調査書が発表され謝罪が勧告されていたので、実務の流れとして行われたと見られている。

 

現地からの反応はなんの議論もなく、勝手な謝罪は受け入れられないというのもある。

インドネシアへの奴隷はインド亜大陸からの奴隷が使役されたとあるが、インドネシア側の受け取り方は、奴隷制度と言うより、350年の圧政にあるのである。

そして今回も12月19日という、インドネシアの独立を1949年12月17日とする、その節目にしている、

オランダのインドネシアに対する謝罪は下記した通り過去3回行われているが前回は2020年ウイレムアレキサンダー国王は45年からの独立戦争時の過度な暴力について謝罪しただけである。

2020年3月10日 アレクサンドル国王とマキシマ女 

1995年8月21日 ベアトリクス女王

1971年8月26日 ジュリアナ女王と祖父のベルンハルト王子

女王の謝罪は1945年独立記念日に絡んでいるが、今になって謝罪は独立戦争時の事だけと主張しているのであろうか

国民一般は今更困苦の時代に思いをはせることはないと無関心が多いのであろうが、政治家・専門家・評論家はこだわるものだ。

曰く

*旧植民地ナミビアと過去のドイツ占領の犠牲者の子孫に13億ユーロ(14億4000万ドル)以上の援助を提供することに合意したドイツの勇気ある決定に賛美

*マレーシアやシンガポールは英国が遺した言語が英語であり感謝

*それにしても何度も有難いことだ。

 

国民一般がこだわるなら日本もドイツやオランダに学ぶべきだ。東京オリンピックで懐に入れた金だけでも徴労工に戻すことが出来る。早くしないと火が大きくなることも考えるべきだ 

或いは、北のミサイルやロシアの南下を必死に抑えているのは昔は日本だったが、今は韓国だという事を考えて見ることだ。