今さら 日イのはてな

「ジャカルタ新旧あれこれ」の合間に

家の近くの道 意外と綺麗だ



もう2~3ケ月になるのか、“日本工営インドネシアでMaaS支援、ビッグデータ解析などで協力”と言う時事解説ニュースを見たが、Maasという言葉は初めて聞くので、放置したまま過ぎていた。

今日、中身を読むと、協力の相手はジャカルタ市の電子決済サービスを手掛けるJakarta Lingko Indonesia(ジャクリンコ)公社で、MaaSアプリを通して蓄積される利用者の移動に関するビッグデータの解析などで協力するものらしい。
JakLingko或いはジャカルタ市自身、複数の公共交通網の利便性を高め、公共交通機関の利用者を増やすことで交通渋滞による大気汚染を防ぎ、環境改善をはかるというプロジェクトを推進している。

日本工営は、インドネシアで移動ビッグデータを活用した実証実験や取り組みを多数行っており、渋滞箇所の特定や渋滞緩和ルートの選定、人流を含む多様なデータに基づくエリア・都市開発などでノウハウを有しているそうだ。
以上NNAの記事(株式会社ストロボ代表取締役社長下山 哲平氏監修)の要点を拝借した。
JakLingkoについては、このブログでも過去2度程取り上げたが、既にJakLingkoは、国際環境機関より持続可能交通賞(STA)を受賞したこともある企業である。この賞は世界の多くの大都市が受賞しており、今回もフランクフルト、モスクワ、サンフランシスコ、サンパウロなど多くの大都市を破った上の受賞だそうで、ジャカルタはもう人並以上になったのではないかと言える。(尚日本の都市の受賞歴はない)。ジャカルタは私が滞在していた2017年頃には東京の地下鉄並みの13路線の専用線路を持つバスウエイ―を核として、Jaklingkoが100以上の支線網を編成し直して統合ネットワークを作っていたようだった。このシステムは、1日例えば3時間とか、或いはRp5,000で、同じJak Lingkoの全統合路線を自由に使い放題でも使えるカードシステムのようであった。
Maasと言うのはMobility as a Serviceの略であるが未だ日本語訳は見掛かけてないが、ネットの説明では、“地域住民や旅行者一人一人のトリップ単位での移動ニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスであり、観光や医療等の目的地における交通以外のサービス等との連携により、移動の利便性向上や地域の課題解決にも資する重要な手段となるも”との説明があった。  世界の中で最初はフインランドが考え出したプランであるが、自動車産業を持たない同国で生きるためのアイデアである。

日本の国土交通省の該当ページにも多くの活動や紹介があるが、まだまだどこかで出来上がったものはない。

Maasの将来像はスマートシティの根幹をなすものと思うが、多くの人が関心が有り、又アイデア・注文があるだろうし、日本の場合“Maas”や自動運転や或いは“CASE“の実証や実装の前にやるべきことも多いだろう。一つには道路の国際的、人並化である。そこまでいかなくとも事故防止の喫緊の問題として以下を今日は挙げておこう。

その1:通学中の学童の中に突っ込む事故が悲惨だが何故、通学路侵入車に、強制減速の山並スロープゼブラ帯を設けないのか:ドイツでは1968年にある住宅地入口に設けられていた。ジャカルタではレンガを積み並べた行き過ぎの勝手な減速ブロックを多すぎる程見た。(健気な抗議の姿である)

その2:横断歩道で車道と歩道で段差があり、障碍者車いすが轢かれるのを見た。学校などの入口前の車道との段差では子供を乗せた婦人の自転車が上がり損ねで事故が多発している。各自で勝手に自分の入口先にコンクリートなどで埋めたりもしている。車のタイヤは5㎝のギャップでも平気だろうが、障碍者や自転車用には、ほんの幅50cmだけでも、平らにしてほしいものだ。バス停に急ぐ旅行スーツケースの車輪が乗り損ね、ケースが破損し困っていた。あの段差の歩道線のブロックは誰が最初に決めたのであろうか 全国隅々で、且つ70~80年に渉り困らせて来た罪は深い。AI自動車時代になって、逆にAIが認識できるように更に段差が高くなることを恐れる。

Maas自体の話題はまだまだ続いているので急ぎ上記の道路行政ヒントをアップしておこう。

写真は、意外に綺麗な風景しかなかった。

追記:尚、段差やブロックでは車は飛ぶ、飛ぶ間はブレーキも効かない。